回答集 オゾン層に関するQ&A
オゾン層や紫外線に関する基礎知識
A:
地表に到達する太陽紫外線は、オゾン層の影響を受けます。太陽紫外線の一部はオゾン層で吸収されるため、一般的にオゾン層のオゾン濃度が低いほど地表の紫外線量は高く、逆にオゾン濃度が高いほど地表の紫外線量は低くなるという関係があります。
<参考>平成22年度オゾン層等の監視結果に関する年次報告書上の関連記述
第3部 1.太陽紫外線の概要(P105~P113)[PDF 1.5MB]
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A:
太陽からの紫外線は、地球の大気圏を通ることで部分的に吸収されます。吸収される量は、大気中のオゾン全量の影響の他、大気圏を通る太陽光の経路によって決まります。 例えば、太陽高度が低いほどオゾン層を斜めに通過するため、オゾンによる吸収の影響を受けて大きく減少します。また、太陽高度が高いほど一般的に紫外線量は多くなります。
<参考>平成22年度オゾン層等の監視結果に関する年次報告書上の関連記述
第3部 1―3.紫外線量の変動要因(P109~P113)[PDF 1.3MB]
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A:
UVインデックスは、人体の日焼け(紅斑)に関係する紫外線の強さを分かりやすく表すために利用されている指標です。UVインデックスは、1から11+の値で表されます。
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<参考>平成22年度オゾン層等の監視結果に関する年次報告書上の関連記述
第3部 1―2.紫外線の指標(P105~P108)[PDF 711KB]
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A:
UVインデックスの変動を引き起こす主要な要素としては、オゾン全量や太陽高度の他、エアロゾル(大気中に浮遊する微粒子のこと)、大気汚染物質、雲量、標高、地表反射率が影響します。エアロゾルや大気汚染物質は紫外線を吸収・散乱するため、エアロゾル等が多いと地表に到達する紫外線量は少なくなります。雲は太陽光を遮りますが、散乱効果により紫外線を増加させることもあります。また、標高の高い所では、大気の層の厚さが薄くなるため、紫外線量が大きくなります。雪の積もった地面などでは、反射のためUVインデックスの数値は高くなります。
<参考>平成22年度オゾン層等の監視結果に関する年次報告書上の関連記述
第3部 1―3.紫外線量の変動要因(P109~P113)[PDF 1.3MB]
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紫外線による人や環境への影響
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A:
【人の眼への影響】
紫外線による眼への影響として、強い紫外線のばく露を受けた数時間後に発生する急性の紫外線角膜炎(雪目)があります。また、低い紫外線のばく露を長時間に渡り繰り返し受けた場合の慢性的な影響として、白内障や翼状片が知られています。慢性的な紫外線ばく露による白内障は不可逆性があり、手術を必要とする重大な視力喪失につながることもあります。
【人の皮膚への影響】
皮膚が過剰に太陽紫外線にばく露すると、日焼けが誘発されます。太陽紫外線を浴び続けることで、シミやしわといった光老化現象や皮膚がんを引き起こすことがあります。
【人の免疫への影響】
紫外線は、病気から人体を守る免疫反応を抑制する働きを持っています。このため、感染症や皮膚がんへの免疫反応が抑制される可能性があります。ただし、自己免疫疾患の一部には有益な影響を与える可能性もあります。
【ビタミンDの生成】
紫外線を浴びることにより、皮膚ではビタミンDが生成されます。ビタミンDは、骨の成長や発育及び維持に役立つ他、がん細胞の成長を阻害する作用があるという研究結果もあります。
【気候変化と紫外線による人の健康への影響】
現時点では、紫外線による人への健康影響に対して、気候変化がどのような影響を与えるかについては不確実性があります。気候変化によって、陸域生態系や水圏生態系に対する紫外線の影響が変わることで、食料の量や質が変わり、結果として人間の健康に影響を与える可能性があります。また、気候変化に起因する大気汚染の変動が健康に影響を与える可能性もありますが不確実です。
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<参考>平成22年度オゾン層等の監視結果に関する年次報告書上の関連記述
第3部 1―2.紫外線の指標(P105~P108)[PDF 711KB]
第3部 参考資料1.紫外線による人の健康への影響(P126~P130)[PDF 559KB]
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A:
【陸域生態系への影響】
UV-Bは植物の生長に対して負の影響を与えますが、植物の種類によって影響度は異なります。ほとんどの植物は、UV-Bの影響を低減させるためのメカニズムを持っています。例えば、紫外線を遮蔽するための化合物を合成したり、葉を厚くしたり、葉を保護するワックス層を変化させる方法などです。なお、UV-Bによって誘発される植物組成の変化は、植物を食べる動物や微生物を通じて生態系に影響を与えると指摘されています。
【水圏生態系への影響】
UV-Bは水圏生態系に対して生産性の低下や生殖機能障害、発育障害に最も影響を与えていることが分かっています。UV-Bは透き通った海水や湖水の中では相当な深さまで浸透し、水圏生物に影響を与えます。また、気候変化によってもたらされる環境の変化がUV-Bによる水圏生態系への影響を変えることも指摘されています。一方で、大気中のCO2濃度の増加によって、水圏生態系が持つUV-Bの影響を低減させるためのメカニズムが阻害される例が報告されています。
円石藻類のUV-B対応のメカニズム:表面の円石によりUV-Bの影響を低減させているが、大気中のCO2濃度の増加に伴う海洋の酸性化の影響によって円石が薄くなり、UV-Bの影響を受けやすくなると言われています。
【大気質や生物地球化学的循環への影響】
UV-Bの変化は、大気の化学組成に複雑な影響を与えます。このため、UV-Bの変化は生物圏全体に影響を与え、結果的に地球上の人間を含むすべての生物に影響を与えると考えられています。
【材料への影響】
様々な天然素材(木材、羊毛等)や人工合成材(プラスチック等)は、UV-Bにより光劣化が起こり、変色や強度の低下などの損傷が促進されます。気候変化によって地表面の気温が高まることで、光劣化の反応がさらに進むと考えられています。
<参考>平成22年度オゾン層等の監視結果に関する年次報告書上の関連記述
第3部 参考資料2.紫外線による陸域生態系への影響(P131~P132)[PDF 526KB]
第3部 参考資料3.紫外線による水圏生態系への影響(P133~P135)[PDF 547KB]
第3部 参考資料4.紫外線による材料の損傷(P136)[PDF 527KB]
第3部 参考資料5.オゾン層破壊によるその他の影響(P137~P142)[PDF 541KB]
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オゾン層と地球温暖化
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