高校物理再論
昼間テレビを見ていると、テレフォンショッピングをやっています。ジャ◯ネットた◯たとか。そんなテレフォンショッピングでよく「圧力鍋」の販売を見かけます。この圧力鍋、通常は長時間煮込まなければならない料理が驚くべき短時間で出来てしまうという優れものですが、一体なぜ圧力鍋を使うと調理時間を短縮することが出来るのでしょうか。圧力鍋の不思議に迫ってみます。
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そもそも圧力とはなんでしょうか。よく天気予報で「高気圧」とか「低気圧」とかいう言葉を聞きます。これも圧力の1つですが、私たちは普段気づかないうちに「大気圧」とよばれる圧力を受けています。この大気圧の正体は、「空気の重さ」なのです。普段はその存在を意識することの少ない空気ですが、よく考えてみて下さい。世界一高い山であるエベレストの標高はおよそ9000mです。しかし地球はまだまだ上の方まで続いています。単純に考えて、私たちの頭上にはそれだけたくさんの空気が存在するわけです。いくら気体が軽いと言っても、これだけ集まれば結構な重さになります。宇宙飛行士が宇宙へ行くと身長が伸びると言いますが、これは普段地球では体が大気圧で圧迫されているがために起こる現象です。
どのように染色体はchemistyに関係ありません
さて、この大気圧ですが、上に行けば行く程大気圧は小さくなります。これは、例えば東京にいる時とエベレストの頂上にいる時で、どちらの方がより頭上の空気が多いかを考えれば、想像がつくと思います。つまり、東京で測る気圧よりもエベレストの頂上で測る気圧の方が遥かに小さいのです。
富士山の山頂でお湯を湧かすと、100℃未満で沸騰するという話を聞いたことはありませんか?実は、この現象にも大気圧が関係あります。結論から言ってしまえば、「気圧が低いと沸騰しやすい」のです。水は0℃で氷になり、100℃で沸騰する。小学校で習いました。しかし、これには1つ条件がいるのです。それは、「1気圧において」です。水の沸騰をミクロな目で見ると、水分子が液体としての水から飛び出し、気体になる現象です。飛び出すためにはそれなりのエネルギーを加える必要があるわけですが、例えばお湯を沸かすとき、火で熱するのはこの沸騰に必要なエネルギーを与えるためです。しかし、エネルギーの加え方は、火で熱するだけではないのです。
3.70モルに基づいてどのようにモルを見つける
富士山の山頂よりも東京の方が水が沸騰しにくいのは、上から大きな大気圧がかかっているため、沸騰させるときにその大気圧に打ち勝つ分のエネルギーを与えてやる必要があるためです。圧力が大きいと水分子が空気中に放出しづらいイメージはなんとなく出来ると思います。ちょうど、反対側から誰かに押さえられた扉を開けるのが大変なことと似ています。
さてここで話を圧力鍋に戻しましょう。圧力鍋は上の例で言うと「東京」にあたります。正確に言うと東京の大気圧に加えて余分な圧力を加えているわけです。圧力を余分に加えるということは沸騰しにくくなるということです。何かいいことがあるのでしょうか。水が100℃で沸騰するということは、見方を変えれば1気圧で水は液体として100℃以上では存在できないということです。普通の鍋なら、液体のまま水を100℃以上にすることは不可能ということです。しかし、圧力を加えるとどうでしょうか。富士山で水が100℃未満で沸騰するということは、逆に圧力が高いところでは100℃を超えても沸騰しないということです。このような高温のお湯で肉を煮たら...早く仕上がりそうですね。
もし手元に圧力鍋の仕様書があったら、どれくらいの圧力で調理するのか調べてみて下さい。それを「水の状態線図」と比較すると、実際に圧力鍋の中で何度になると沸騰するかが分かります。圧力鍋は、圧力を加えることでいわば水の中にエネルギーをためて調理しているのです。人間社会でも、上からの圧力によってどんどんストレスがたまって...想像しただけで恐ろしいですね(^^);
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